ヤマハピアノとカワイピアノが高値で買取される理由

ヤマハピアノとカワイピアノが高値で買取される理由を徹底検証してみました!

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ピアノを持っている多くの人に、メーカーを聞くと、
ヤマハピアノもしくはカワイピアノと応える人が圧倒的です。
ヤマハピアノとカワイピアノ、
このふたつはピアノ二大メーカーと言われ、ピアノ買取時に高値が付きやすいです。

 

ピアノを全く知らない人でも、
ヤマハのピアノ、カワイのピアノ、と言う言葉は聞いたことがあるかもしれません。
(幼児のピアノ教室、ヤマハ音楽教室とか有名ですよね)

 

ここでは、何故、ヤマハとカワイは、ピアノ買取時に高値が付きやすいのか、
その理由を徹底検証してみました。

各社会社概要

ヤマハピアノ会社概要

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会社名
ヤマハ株式会社
(YAMAHA CORPORSTION)
http://m.jp.yamaha.com
本社
静岡県浜松市中区中沢町10-1
創業者
山葉虎楠
創業
1887年(明治20年)
主要事業
・楽器事業(ピアノ、電子楽器、官・弦楽器、打楽器、教育楽器、防音室、音楽教室、英語教室、音楽ソフト、調律)
・音響機器事業(AV楽器、業務用音響楽器、ネットワーク機器、音声コミュニケーション機器、業務用通信カラオケ機器)
・電子部品事業(半導体)
・その他の事業(ゴルフ用品、自動車用内装部品、FA機器、リゾート施設)

 

カワイピアノ会社概要

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会社名
株式会社 河合楽器製作所
(Kawai Musical Instruments manufacturing Co.,Ltd)
http://www.kawai.co.jp
本社
静岡県浜松市中区寺島町200
創業者
河合小市
※カワイピアノの創業者、河合小市は、ヤマハの創業者の愛弟子で、
ヤマハが国産ピアノを作り上げたとき、ヤマハに在籍していました。
創業
1927年(昭和2年)
主要事業
・楽器事業(楽器生産、アフターサービス、知育玩具)
・教育関連事業(音楽教室、英語教室、絵画造形教室、体操教室、
音楽コンクール、出版事業、音楽教育用ソフト、体躯機器・健康機器)
・素材加工事業(金属事業、塗装事業、音響事業)
・情報関連事業
・その他事業(金融関連事業、保険代理店事業)

ヤマハピアノの技術は、ヨーロッパ300年の歴史を塗り替えた

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ヤマハピアノとカワイピアノ、
このふたつのピアノの名前は、1950年代以降、世界中に知れ渡るようになりました。
日本の経済成長によって、世帯の平均所得も急上昇するようになると、ピアノは飛ぶように売れました。

 

その実態として、実経済産業省が発表している統計で、以下のような数字が発表されています。
ピアノの価格と国内向け販売台数の推移(グラフ1)
年代
ヤマハピアノの価格(品番)
ピアノの国内向け販売台数
1960年
195,000円(U10)
42,060台
1965年
197,000円(UE)
132,071台
1970年
220,000円(U1F)
219,791台
1975年
350,000円(U1H)
271,252台
1980年
410,000円(U1M)
305,845台
1985年
450,000円(U1A)
203,890台
1990年
480,000円(U10A)
157,740台
1995年
540,000円(U100)
75,435台
2000年
560,000円(YU1)
46,738台
2004年
590,000円(YU10)
31,199台

 

日本の時代背景に沿って、ピアノの生産も消費も急ピッチで進められたことが分かります。

 

ところで、一台のピアノを製造するのにどれだけの年月がかかるのか、ご存知ですか?
ピアノ発祥の地であるイタリアでは、300年昔から続く、伝統的な手法でピアノをつくっている職人がいますが、一ヶ月に5台作れれば良いほうだそうです。
ピアノの材料となる木材を乾燥させ、各パーツの部品をはめ込み、組み立て、外装を整える。
ヨーロッパ方式でいくと、一台のピアノを製造するのには何カ月も、何年もかかります

 

ヨーロッパのピアノは、ピアノの材料となる材木の性質を生かした音響を重視するため、
特にこれだけの手間をかけてピアノを製造します。
そしてこの製法は、いまだ大事に続けられています。

 

世界で初めて、このイタリアの伝統的な常識を覆したのが、ヤマハピアノでした。

 

伝統的なピアノ作りでは間に合わない。
早く、均質にたくさんのピアノをつくる。
そしてそれを素早く流通させる。

 

ピアノ作りにおいて、一番時間がかかるのは、木材の乾燥です。
ヨーロッパでは、材料の素質を活かした自然な音色を出すために、木材を自然乾燥させています。
天日干しで何年もの時間を掛けて乾燥させ、ピアノの土台をつくっていきます。

 

ヤマハはここに注目しました。
木材を人工的に乾燥させることで、ピアノ作りに掛ける時間を短縮させ、
その作業を機械を使うことによって、コストダウンにつなげていきました。

 

こうして、時間と人件費を徹底的に管理し、世界初のピアノ大量生産方式を編み出しました。

木材を人工的に乾燥させることは、木材に一定の熱や蒸気を加えて短時間で水分を取り除くので、時間の短縮が出来るほかにも、品質を一定に保つことが出来、精度の高さにもつながります。

ヤマハピアノの楽器としての信頼性も、こうして高まっていきました。
(最近では、輸出先の気候に応じて人工乾燥を施すそうです)

 

この大量生産方式を組み入れるには、技術もさることながら、相当な資金力も必要になってきます。
当時、日本にも数多くのピアノメーカーが存在していましたが、
ヤマハのこの大量生産方式の導入により、多くのピアノメーカーが衰退し、廃業を余儀なくされました。

ヤマハに次いで、唯一同様の大量生産方式を組み入れることが出来たのが、カワイピアノでした。

 

ヤマハピアノとカワイピアノは、技術だけでなく、マーケディング力もすごかった!

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大量にピアノを製造しても、買い手がなければピアノは在庫として残り、意味がありません。
ヤマハピアノとカワイピアノがすごいのは、ピアノが売れる仕組み、
つまり「世の中にピアノが必要ですよ」と言う需要を、自らつくりだしたことにもあります。

 

その方法として有名なのが、
「ヤマハ音楽教室」「カワイ音楽教室」です。

 

高度成長期の日本では、「両家の子女へのあこがれ」と言う目線から、
ピアノを習っているということが、一般家庭におけるある種のステータスとなっていたので、
子供のいる家庭(とくに女子)の親はこぞって、音楽教室に子供を入会させます。

 

そしてその入会した生徒は、「上達するにはピアノが必要」と、
言い方を変えれば販売ターゲットとなっていったのです。

 

さらには予約制度といって、
ピアノの購入を予定している人に積立金をしてもらうというサービスも展開します。

 

このサービスは、将来のピアノの必要数がわかり、在庫を抱えなくて済むため、
資金面でも非常に効率の良いものとなっていきました。

 

音楽を全国に展開させることで、ピアノの必要性を広めていき、

さらに、ヤマハは全国に特約店を置き、カワイは全国に直営店を置くことで、

トラブルなどにも即座に対応できる姿勢を整え、信頼度も高めて行きました。

 

世界中で注目される2大ピアノメーカーだからこそ、中古ピアノ市場でまだまだ人気がある!

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グラフ1を見ても明らかなように、
1990年代以降のピアノ販売台数は芳しくありません。

 

現在では、お隣の国、中国のピアノ製造・販売台数が急激に伸びていること、
住宅事情の関係などから、ピアノその販売台数はピーク時の1/7と言われています。

 

とはいえ、依然としてヤマハピアノ、カワイピアノのブランド力と言うものはすごく、
中古ピアノ市場でも絶大な人気を誇ります
(中古ピアノを買い求める人の多くは、子育て世帯です。
子供のピアノの練習用に、と、新しいピアノでは高すぎるけれど、やっぱりしっかりしたピアノを買ってあげたいという親心です。
主にヤマハピアノとカワイピアノ中心で育ってきた世代の両親たちが多いので、
中古品でもヤマハピアノとカワイピアノなら、大丈夫と言う安心感があるそうです。)

 

国内では、ピアノの練習用としてのニーズが高まっていますが、
国外でも、同じようにピアノの練習用として、中古ピアノを必要とする人たちがたくさんいます。
(近年では、東南アジアの経済成長に伴い、ヤマハピアノとカワイピアノが、
日本のピアノと言うことで、持っているだけである種のステータスになるそうです)

 

そんな世界的にも有名な、ヤマハピアノとカワイピアノ、
もしあなたの家で眠っているとしたら、世界中で活躍できる可能性があります。
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